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新年度を迎えて

2017年4月26日  投稿者:Simonton Japan


 
皆さんこんにちは。
サイモントン療法認定カウンセラーの中村究です。
 
九州でも遅かった桜の開花も
ようやく咲きそろい、春らしい穏やかで
清々しい風が吹いています。
 
日本では4月は新年度の始まり。
3月まで受験生であった学生さんであれば、
悲喜交々の分岐点を経て新たな段階へ進み、
希望に胸を膨らませていることでしょう。
あるいは夢破れ、もう1年同じ勉強をする学生さんにとっても、
決意新たに勉強や新生活を再開するときです。
 
社会人にとっては新入社員が入ってきたり
異動があったりで、多くの事業所で人が動きます。
変化はどの立場の人にとってもストレスとなり得ます。
自身の周りの変化を柔軟に受け止め、
しなやかに自分らしく生きていくことができれば、
ストレスを上手に乗り越えていけるものと思います。
 
私自身のことになりますが、毎年この季節になると、
医師国家試験の会場から見た桜の美しさを思い出します。
2日間の試験を終え、
「はい、そこまで」という
試験官の声で顔を上げました。
最後列の窓側の席でふと窓の外に目をやると、
大学の校庭の桜が満開でした。
 
視界には入っていたのでしょうが、
試験が終わるまでは桜のきれいさが「見えて」いなかったのです。
試験が終わったという安堵感が気持ちに余裕をもたらし、
視野を広げてくれたのだと思います。
目の前にあるものをちゃんと「見る」ことができるようになったのです。
 
私たちは心が弱ると、周囲の環境はほとんど変わっていないのにもかかわらず、
「皆の自分を見る視線が冷たい」と感じたり、
「自分は周りの役に立たない」と感じたりします。
さらに心が弱ると「皆が自分をいじめている」とか、
「誰かが自分を陥れようとしている」
と妄想的になることすらあります。
 
元気な時には感じていた(見えていた)
周囲の人に対する愛情や信頼を
感じられなくなってしまうのです。
感情や思考が病的な状態になるといわゆる心理的視野狭窄がうまれ、
当たり前に感じていたことが感じられなくなり、
周囲に不信感を感じて心を閉ざしてしまいます。
 
目の前に確かにあるものすら認識できず、
ないはずのものに振り回されるのです。
 
私たちがストレスに晒されても、
自身のコンディションを健全に保つためには、
まず周囲の物や人を正しく認識することが必要です。
 
また、こういうことも言えます。
私たちは他人の言葉や態度等、
外からの刺激によって
「傷ついた」
「不快な思いをした」
と思ってしまいますが、実は外からの刺激が直接感情を
形成しているわけではありません。
 
私たちの心の中の処理、すなわち認知によって
「私を傷つけるような言葉」
「私を不快にする言葉」
と捉えてしまい、結果、そうしたネガティブな感情が
湧くと考えられます。
 
新しい年度を迎え忙しい毎日を送る中で、
もし気分が落ち込んだり
やる気を失いそうになったら、
ご自身が本性から離れてきているのかもしれません。
 
自分自身を自分らしくあるために(必ずしも元気でなくていい)
自分のために好きなことをする時間をもうけたり、
ご自身の原点を見つめなおす時間を作ってみられてはいかがでしょうか。
 
皆さんの日々が嫋(たお)やかでありますように。

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中村究(なかむら きわめ)
精神科医
医療法人聖心会 中村クリニック 院長

毎日愛犬サラと散歩することが喜びの一つです。
世話をしているようにみえて、実はこちらが癒され、
運動不足を解消してもらっています。
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