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患者会との関わり方

2017年10月18日  投稿者:Simonton Japan


おはようございます。認定トレーナーの 川畑 のぶこ (Nobuko Kawabata) です。
本日は「統合医療でがんに克つ」に掲載の「患者さんのための心のケアQ&A」からメッセージをお送りいたします。
  
Q: (患者さん)
患者会のことで悩んでいます。
一昨年、卵巣がんの手術をし、その後病院の看護師さんから勧められたこともあり、患者会に月に一度参加するようになりました。
  
最初は苦しんでいるのは自分だけではないことを知り、とても安心しました。
  
顔見知りの仲間たちと病気のことにとどまらず、人間関係や仕事のことなど、人生全般にわたって気持ちを分かち、思いやり、励まし合うことができて、まるで心の家族を得たようで救われた思いでした。
  
ただ、時間の経過とともに、自分も患者会の古株となってきて、サポートしてもらうよりも、サポートする側に立つことが多くなりました。
  
新しく会に参加する患者さんに気を配り、励まして元気づけたりすることは私もやり甲斐を感じていますが、最近はそのことが重荷になってくるようになりました。
  
とくに、状態が良くない患者さんであったり、精神的に不安定な患者さんに寄り添おうとすると、自分もズルズルと引き摺り込まれてしまう感覚があります。
  
以前は患者会から戻ると心が軽やかになることが多かったのですが、最近はどっと疲れが出て、帰宅後は何もやる気が起こらなくなってしまいました。
  
いっそのこと、患者会をやめた方が良いのでしょうか。
  
A:(川畑トレーナー)
患者さん同士が互いに心を分かち合い、励まし合える場があるということは、恵まれたことであり、素晴らしいことです。
  
ソーシャルサポート(社会的支援)があるのとないのとでは、その人のQOL(人生の質)も大きく変わってきます。
  
ソーシャルサポートのある人は病気にかかりにくく、また、ソーシャルサポートのあるがん患者さんというのはサポートのない患者さんに比べて長生きするという研究結果もあります。
  
このようなことからも、サポートシステムというのは、誰か一人とか、どこか一つに依存すること無く、できる限り拡充しておくに越したことはありません。
  
患者会というのは、心を通わせることのできるソーシャルサポートシステムとして、また、役立つ情報交換の場として、患者さんに多くをもたらすことは間違いないでしょう。
  
但し、患者会も、会が提供している場や内容が大切なのはもちろんのことですが、その会とどのように関わるかということも重要なポイントです。
  
最初は自分自身を癒す意図で、気楽に関わっていたグループも、時間の経過とともに役割が変わることはよくあることです。
  
同じように苦しむ相手の役に立ちたいという慈悲の精神はとても美しいものであり尊いものです。
  
それが自分自身の生きがいや張り合いにもなって、日々を生き生きと過ごせるようになるのであれば、率先してサポートグループのお世話役として関わっていったら良いと思います。
  
ところが、責任が大きく負担になってしまい、患者会に向かう足が何となく重くなってきたのなら注意が必要です。
  
ましてや、やめた方が良いかと思うような状況になってしまっているのであれば、関わり方を見直す必要があるのは必至であるかと思います。
  
サポートシステムというのは、サポートされる側にエネルギーを得る場でもあり、エネルギーが奪われる場になってしまっては本末転倒です。
  
患者会との関わりを問い直すときは、次にお伝えするポイントを意識してみると良いと思います。
  
まず第1に、自分自身の気分をきちんとモニタリングするということです。
  
その会に参加する前と、参加した後で、自分の気分をチェックしてみて、ビフォーよりもアフターの方が気分が良くなっているのなら、この会は自分自身にとって機能していると位置づけて、積極的に関わっていくと良いと思います。
  
第2に、もし会に参加する前よりも後の方が気分が落ち込んだり、不快な気持ちになるのなら、それは会の内容(運営のポリシーや関わっている人などを含む)が自分に合わなかったのか、それとも内容は好ましいけれども、関わり方が自分に負荷を与えているのかを振り返ってみます。
  
もし、内容が自分に適さなくて不快な気分になる場合は、自分には合っていないので参加を控えたら良いでしょう。
  
もし、内容は好ましいけれど、関わり方によって苦しくなってしまっているのなら、関わり方を変えます。
  
人の役に立たねばとプレッシャーを感じているのなら、何のために患者会に参加するようになったのか、第1の参加目的を明確にし、そこに立ち返ることです。
  
おそらく、最初の目的は自分自身を癒したり、安らぎを得る、あるいは、勇気をもらう目的で参加したのではないでしょうか。
  
そうであれば、今はまだ人を癒すためではなく、自分自身を癒すことが主な目的であることを意識して会に参加することです。
  
これは決して他者を蔑ろにすることではなく、自分をきちんとケアするということです。
  
自分自身をケアできていない人に、人のケアをするのは無理難題というものでしょう。
  
自分のケアがきちんとでき、ゆとりが出てきて、義務感からではなく、自然に誘われるように人をサポートしたくなったのであれば、質の伴ったサポートが可能になると思います。
  
困難に直面したときは、厳しさではなく、優しさを大切にしてください。
  
自分自身に優しくなるということは、相手をも優しく包み込むことに繋がるのです。
  
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◆執筆者プロフィール◆
川畑のぶこ(かわばたのぶこ)
(サイモントン療法認定トレーナー
 トレーニングディレクター)
家族と沖永良部島の海を
こよなく愛すサイコセラピスト
座右の銘:Breathe & Smile ♪
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