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へびつかい座の物語

2017年10月28日  投稿者:Simonton Japan


おはようございます。認定スーパバイザーの大野真実( Mami Ono )です。
  
今年は土星の輪が、軌道の関係上、きれいに輪っか状に見える年なのだそうです。
  
土星と言えば、9月15日に土星探査機カッシーニが、土星の大気圏に突入したことでも話題になりました。
  
20年に渡り太陽系内を旅し、数々の惑星や衛星の美しい写真を送ってきてくれたカッシーニは、その役目を終えて、土星の一部になりました。
  
カッシーニが土星の輪の隙間から、星屑のように小さく光る、はるかなふるさと、地球を写した画像は、その学術的意味を超えて、感動的でもありました。
  
土星は今、日没後、南西の空の低いところ、沈みかけたさそり座の、一等星アンタレスの上方、へびつかい座にあって、オレンジ色に輝いています。
  
10月17日が、地球から見て、最も土星の輪が開いて見える日だったようです。
  
実際、輪を見るには望遠鏡が必要ですが、高倍率の双眼鏡でも、楕円形の輝きが見えるようです。
  
この土星が今いる、へびつかい座は、明るい星もなく、だだっ広いので、さそり座、いて座、わし座、はくちょう座などの、明るく印象的な夏の星座の間にあって、はっきり言ってどこにあるのか、どんな形かも全くよくわからない星座です。
  
星図で見ると、大きな蛇をつかんだ、おじさんの姿で描かれています。
  
へびつかいと言えば、笛を吹いて、コブラが壺からにょろにょろ、という絵を思いますが、星座のへびつかいは、ギリシャ神話の医師、アスクレピオスの姿です。
  
なんで医者がへびつかい?
  
アスクレピオスはアポロンの子で、大変な名医でした。
  
しかし、あまりにも腕がよく、人を救い続けた結果、ついには死んだ人間をも生き返らすようになってしまいます。
  
冥界にめっきり人が来なくなったため、困った冥界の神は、大神ゼウスに訴えでます。
  
さすがに、名医といえども、人間の死するさだめを変えてしまうのはよろしくない。
  
いずれ地上は人間であふれて、大変なことになるだろう。
  
結果的にゼウスは、アスクレピオスを雷の矢で撃ち殺してしまいますが、彼の功績をたたえて、天に上げ、星座にしました。
  
だから、なんでそこで、へびつかい?
  
一説には、アスクレピオスが、薬草で蛇が治るのを見て、薬草学を修めたからだともいいますが、なぜかははっきりしません。
  
古代ギリシャでは、アスクレピオスを祀った神殿があり、医学教育の場や、治療の場としても知られ、病気の人々が訪れて、温泉療法などの治療や祈祷を受けていたようですが、そこでは蛇が飼育されていたという話もあります。
  
蛇は脱皮を繰り返すので、死と再生の象徴であったりはするようです。
  
アスクレピオスはさらに、医学の父といわれるヒポクラテスの、先祖と言われています。
  
「アスクレピオスの杖」と呼ばれる、蛇が巻きついた杖の意匠は、現在でも医学・医療のシンボルとして、世界保健機構(WHO)をはじめ、医科大学や、様々な医療団体のマークにもなっています。
  
へびつかいの由来はわかりませんでしたが、いかなる名医たりとも、自然のいとなみである生死を、思うままにするはあたわず。
  
これは、現代にも通じることです。
  
最も大事なのは、限りある生命を、その最後まで尊重し続けること。
  
いま、へびつかい座にいる土星は、占星術では、定められた運命の星。
  
カルマを支配し、人に試練を与え、そしてそれを超えていくことを促す星とされます。
  
西の空に傾いた夏の星座をみながら、つらつら、そんなことを考えています。
  
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◆執筆者プロフィール◆
大野真実(おおのまみ)
サイモントン療法認定スーパバイザ―
内科医
好きなこと:三線、俳句、宝塚歌劇
中学のころからちょっとだけ天文ファン
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