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「共同体」感覚

2017年2月8日  投稿者:Simonton Japan

今田 写真
 
こんにちは。
認定カウンセラー今田優子です。
 
5月から、日本舞踊の師匠としてのキャリアがスタートしました。
 
母が30年余り、演歌に振り付けをして
市民講座で教えていましたが、様々な執着から、
娘の私に引き継ぐことができずに、
さんざんお弟子さんたちにご迷惑をおかけした挙げ句に、
事実上、「空中分解」の形となってしまいました。
 
それをそのまま閉じてしまうか?
継承していくか?
新しく立ち上げるか?
 
という選択が私に委ねられました。
私は「新しく立ち上げる」を選びました。
 
お弟子さんたちとの「お別れの会」で挨拶を求められ
「新しく、日本舞踊の会を立ち上げます。
名前は『桜の会』です。
お稽古は5月11日の水曜日3時からです。お待ちしています。」
 
と宣言し、その後、
何の広報活動や根回しをすることなく、「その日」を迎えました。
 
そして・・・
6人の方が見えられました。
 
母は最盛期には60余名のお弟子さんを連れていました。
母の重鎮で、
「どんな協力でもする」と言っていた方々の顔は
見えませんでした。
 
その代わりに来られた方々は、
私にとっては「意外」に思えました。
そして、母や子ども達の受験(ふたりとも二浪)のことで苦しんでいるとき
ずっと支えて下さっていた方々は
「優子さんを盛り立てなくては」とはせ参じて下さいました。
 
さあ、ともかく始まりです。
花柳流の師範になったとはいえ、
まだ駆け出して、
「教える」ということに関してはほとんど未知の領域です。
挨拶の時に宣言した通り「走りながら考える」しかありません。
 
「日舞の師匠」という
新しいキャリアに関して、最初に決めていたことがいくつかあります。
 
「花柳流の伝承者として認められた」
というのが「師範」の資格ですから、
母のように演歌に振り付けるのではなく、
古典舞踊を教えるということ
 
あくまでも本業は薬局なので、
1週間の半日のみ日舞の教授に割くこと
 
日舞を教えることは
「社会貢献」と位置付け、
月謝は多く取らない(2000円)。
会場費、冷暖房費もそこから出すこと
 
そして、「組織を作らない」ことです。
 
母は、組織を作ることを好みました。
「代表」「理事」「会計」などを置き、
自分がその頂点に君臨することが
喜びだったようです。
それゆえに様々な軋轢や利権が生まれました。
私はそれが嫌でたまらなかったのですが、
私が意見することを母は許しませんでした。
 
だから、私は、母と違うやり方でやる。
それは、私が「もしやるなら」
と長年温めていたプランであり、
「それをトライすることができる」
という千載一遇のチャンス!
と自らを奮い立たせて、不安でいっぱいの船出を
ワクワクに変えようとしたのでした。
 
そして8ヶ月。
お弟子さんは、6人から13人に増えました。
20代~80代まで。
初心者から30年選手までおられます。
 
時間は水曜日の午後3―5時と、2時間のはずなのですが、
実際は、その前後の1時間にも何人かおられるので、実際は4時間のお稽古です。
 
「桜の会」に対する思いも、
様々であっていい、と私は容認しています。
 
公約通り組織も当番も作っていないので、
会場の準備や、休憩時間に食べるお菓子の手配なども、
思い立った人が、思うように行っています。
 
「損得」や「義務」から解放され、
「お互いがお互いを思いやり、自分の役割を果たす」という
アドラーの「共同体」に似たものをイメージしています。
そして、それは、かなり良い感じに機能し始めているような気がしています。
 
つい先日、
嬉しいことがありました。
古くからの母のお弟子さんで、芸は達者だけれど
言動が自己中心的で発言力も強い
「Aさん(仮名)」という方がおられます。
 
私が、年配の方々が自由に休憩できるようにと、
会場の隅に椅子を並べていると
「出さなくていいです!座りたい人が自分で出すように、私らが決めたんだから!」
(実際はそういう事実はない模様です)
と、Aさんは私を制しました。
 
休憩中に持ち寄られるお菓子を
「私は持ってくる気がないから、食べない。」と
おっしゃっているのも、他のお弟子さんの訴えから知っていました。
 
そのとき私は、
「私が、やりたくてやっているので、気にされなくて大丈夫ですよ。」
とにっこり笑って言うと、
Aさんは黙って私を手伝うことなくそばを離れました。
なにやら不満そうな表情を見せられましたが、私は気にしないことにしました。
 
Aさんがいると、
威圧的で、帰りたくなる、とおっしゃるお弟子さんもいました。
困ったな、とも思いましたが、
「まず、私が発信して、身近な方がそれに共鳴して、
それが次第に大きな輪になれば、その方も自然とその波動に共鳴してくる。」
と信じる事にしました。
 
そして、先週の水曜日。
私がいつもと同じ時間
(どのお弟子さんもまだみえられない時間)
に会場に到着すると、すでに会場は開いていて、数人の人影が見えました。
その中の一人はAさんでした。
驚いたことに、椅子を抱えて運んでおられるではありませんか!
足を傷めておられるのでびっこを引きながら、です。
 
私は驚いて、思わず、
「Aさん、ありがとうございます!」
と大声で言ってしまいました。
そして、
「大丈夫ですか?」
と、手を貸そうとしました。
Aさんは
「大丈夫よー」
と言いながら、ひとつ所定の位置にセットすると、
もうひとつ椅子を取りに行きました。
明らかに、「自分以外の誰かのために」です。
 
その日のお稽古は、私にとっていつにも増し心楽しい物でした。
「組織」ではなく
「共同体」が
少しずつ構築されている実感がありました。
 
日舞は、
頭を使い、身体を使い、仲間との交流があり、
しかも、その動きに緩急があって、理にかなっていて、
左右対称に動かす必要があって、
柔らかくしなやかな筋肉が付くという意味で非常に健康作りに役立ちます。
 
女性として、日常的に着物を着、髪を結い、
舞台という非日常で色々な役柄を演じることができます。
 
このメルマガでも何度か書かせて頂きましたが、
不思議な流れで
「お師匠さん」にならせて頂いたことは、
日舞を通じて、私の「夢」と「生き甲斐」を
現実化させていく素敵なプロセスに繋がっていたようです。
 
これから、きっと色々な場面を経験し、
様々な選択の場面に遭遇すると思いますが、心配はしていません。
「日舞を通して、私はなにを実現したいのか?」
を問いかければ、答えはいつも、クリアに出てくるはずだからです。
 
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◆執筆者プロフィール◆

今田 優子(いまだゆうこ)
サイモントン療法認定カウンセラー
有限会社いまだ薬局
「日本舞踊・桜の会」主宰

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